リアウィンドウがないほど先進的なワンオフモデル「フェラーリ SP48 ウニカ」

フェラーリのスペシャルプロジェクト部門が完成させた最新のオーダーメイドは、ワンオフにとどまるのが残念なほど美しい2シーターV8スーパーカー、SP48ウニカだ。

無名の大金持ちの「長年の」顧客のために、その協力を得て製作されたSP48ウニカは、最近発表されたF8トリブトをベースにしており、そのルーツは2009年に発表された458イタリアに遡ることができる。しかし、そのビジュアルは全面的に変更されており、その彫刻的なパネルの下に新しい296GTBが隠れていることは容易に想像がつくだろう。

トランクリッドにはノーズから流入した空気を排出するための深い通気孔が設けられ、フロントガラスは車体を包み込むように配置され、ブラックアウトされたAピラーが巨大なヘルメットバイザーのような印象を与えている。

サイドに目を移すと、サイドマウントラジエターのエアインテークの位置が変更され、ドアガラスのすぐ後ろのボディ上部にはインタークーラーに空気を送るためのインテークが追加されています。

しかし、SP48が目を見張るのはそのリア部分です。つまり、バックミラー越しにエンジンや後方を見ることはできないし、通行人が外からエンジンルームを覗き込むこともできないのだ。しかし、フロントとリアは、暗転から明転へと巧みに変化する中央の背骨で結ばれており、視覚的には非常に効果的だ。

フェラーリ伝統のクワッドライトも健在で、リアに取り付けられた小さな固定スポイラーとその下にある鏡像との間にできる楕円の中に、水平に走る帯の一部を形成しています。

フェラーリはインテリアの画像を公開していないが、添付のビデオで垣間見る限り、同社の多くのオーダーメイド作品と同様、ドナーカーに装着されていたものとほとんど変わらない。しかしマラネロによれば、リアスクリーンが削除されたほかは、フロントグリルとルーフの六角形をモチーフにしたレーザーパンチングのアルカンターラ製シートが採用され、外装色と同じレッドオレンジの生地が透けて見えるという。

SP48は、F8トリビュート標準の710ps(720ps)ツインターボ3.9リッターV8を搭載していることは間違いないだろう。しかし、F8トリブトのファクトリーモデルであれば、今春のオーダーブック締切までに277,000ドル程度はかかるところ、このフェラーリのオーナーは200万ドル程度を支払ってSP48を製作し、納車まで1年以上待ったようである。

【参照】https://www.carscoops.com/